ワインの生産地と聞けばどの国を思い浮かべますか? イタリア、フランス、チリにアメリカ、日本では山梨の甲州ワインが有名で、2014年、2015年には2年連続で国際ワインコンクールの金賞を受賞しました。

「えっ、日本がワインの産地として人気を集めているの?」。そんな方も多いのではないでしょうか。実は世界に目を向けると、日本に限らず「えっ、この国でワインづくりが?」と驚くような国は数多くあります。まずは国際ブドウ・ワイン機構OIV(International Organization of Vine and Wine)が発表した、2015年の世界のワイン生産国を見てみましょう。

◯世界のワイン生産国上位(2015年)
1位:イタリア
2位:フランス
3位:スペイン
4位:米国
5位:アルゼンチン
6位:チリ
7位:オーストラリア
8位:南アフリカ
9位:中国
10位:ドイツ
(参考:http://wandsmagazine.jp/archives/1122 )

よほどのワイン好きでない限り、南アフリカや中国でワインがつくられていることを知っている方は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、「意外と知らなかった世界でオススメのワイン産地」をご紹介します。

■南アフリカ

02_640南アフリカのワインは350年以上も前に遡ります。スパイス貿易の食料補給基地になっていたケープタウンで、船乗りたちの飲み物としてつくられたそうです。南アフリカのワインは全体的に酸味が強く、風味が強いのが特徴です。低価格で品質の高いワインにも負けない味を楽しめることから、「コスパのいいワイン」として有名です。

ピノ・ノワールやメルロー、シラーズといったワインに少しでも興味がある方なら一度は聞いたことがある銘柄が南アフリカ産でもつくられています。辛口のワインが好きな方にお勧めです。

■中国

03_640中国では世界有数のワイン醸造メーカーが集まっており、中国全土でワイン用のブドウ畑がつくられています。生産量はまだまだイタリアやフランスには全然追いついていないものの、ブドウ畑の面積は既にフランスを抜いています。

中国は高級ワインの消費量でも世界5位内に入っており、今後も需要増が見込めるため、ワインの生産量としても5位以内に入る日は遠くないかもしれません。

フランスの高級ブランド「LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ」は2016年11月、中国産高級ワインの発売を発表しました。LVMHはヒマラヤ山脈の麓、標高2200~2700メートルに位置する中国雲南省北部でのワインづくりを2009年から手がけていました。

ヒマラヤの山麓はワインづくりにはこの上ない環境が整っており、理想郷ともいえる場所です。すでに販売が開始された「Ao Yun」は果実の味を存分に感じることができ、熟成された味わいを堪能できると評判です。

■チェコ

04_640チェコは意外にも、ワインづくりにおいて1000年以上の歴史を持っています。生産量は決して多くないですが、ポーランド、オーストリア、スロバキアとドイツに囲まれているチェコは、土壌としては白ワイン向きでオーストリアとの国境に近い南モラヴィア地方で多くがつくられています。

1805年にナポレオン一世がロシアとオーストリアの連合軍と戦いの際この地に滞在しました。その時に飲んだ白ワインがとても気に入り、パリに大量に運んだという逸話も残っているほどです。

チェコ・ワインは2015年にパリで行われたワイナリー・インターナショナル(Vinalies Internationales)で多くの支持を受けました。特に「リースリング・リスキー」は、先ほど紹介したナポレオン一世が大絶賛したワインで、さっぱりとした味で飲みやすいのが特徴です。もちろん赤ワインもつくられています。ソンベルク・メルローなどいずれもモラヴィア地方でつくられています。

■タイ

05_640タイでつくられるワインは「新緯度帯ワイン」のひとつとして、オランダやデンマークと並び世界の注目を集めています。そもそも熱帯で知られるタイですが、ワインづくりに適しており、近年急速に製造が盛んになっているのです。

ビールメーカーである「カオヤイ・ワイナリー」と「サイアム・ワイナリー」の2社が最新設備を導入して高品質のワインをつくっています。カオヤイ・ワイナリー製のワインは、APEC首脳会議の晩餐会に出され評判になりました。

タイでつくられるワインは手頃な値段でスパイシーな味わい、果実味も香りも豊かです。是非タイ料理と一緒に味わってほしいワインです。

■ニュージーランド

06_640ニュージーランドでつくられるワインは、国際的にとても評価が高いのですが、ワイナリーは小規模なところが多く、生産量が少ないため値段も高く、あまり出回りません。しかし、品質に関しては徹底して拘っており、多くのワイン好きをうならせています。

ニュージーランドは島国で日本と同じように四季があり、1日の最高気温と最低気温の差が大きいため、高い糖度でブドウの熟成を促します。

ワインはソーヴィニヨン・ブランが全体の7割を占め、ピノ・ノワール、シャルドネと続きます。基本的には白ワインが主流ですが、赤ワインも人気です。

■まとめ

今回紹介した以外の多くの国でもワインがつくられています。日本でも山梨の他に長野でもつくられています。ついつい決まった銘柄のワインばかり飲んでしまいがちですが、珍しい産地の自分にあった美味しいワインを探してみるのも楽しいかもしれません。

<了>