近藤那央さんは19歳の女子大生ロボットクリエイター。高校時代にペンギンロボット開発チーム”TRYBOTS”(トライボッツ)を結成し、2014年3月すみだ水族館でペンギンと一緒に泳がせた。今回は、彼女が注目する世界の最新ロボットと、将来の目標である「スマホのようにロボットが生活にとけ込んでいる未来」について迫った。

近藤那央 プロフィール

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1995年12月24日生まれ。慶應義塾大学環境情報学部在学中。個性的な女の子を発掘するアイドルオーディション、ミスiD2015にて応募者約4000人の中からミスiD2015を受賞。いままで交流できなかった分野にロボットを広めようとしているメカ系パワプルガール。

 

女子大生ロボットクリエイターが注目する世界の最新ロボット

ー 最近面白いと思ったプロダクトは何かありますか?

近藤:Jiboというロボットが気になっています。Jiboは完全にロボットっぽくなくて、照明器具のような形をしているんですけど、動きが結構なめらかで、生き物的な喜怒哀楽が上手く表現できているんです。

Jibo

MITメディアラボでメディアアーツと科学を教えるシンシア・ブリージール准教授が製作した初のファミリー向けロボット。「Indiegogo」に登場してからたった2日で、目標額の10万ドルをはるかに上回る90万ドル超の資金を集めた。キュートな表情で、風変わりな声を出す。


近藤:今、ロボットって人型のものとかがありますけど、そういうふうじゃなくても、むしろ、人型じゃない方が生活に溶け込みやすいのかもしれないですね。

あと液晶が付いているんですけど、それが主張しすぎていないデザインがいいなあと思います。デザインを研究している先生が、ロボットの”本当の機能”と”見た目のデザイン”が合致していないと、人から見た対応が変わるということを言っていて。

例えば、Pepperには手がありますけど、手があるとなにか持ってくれそうじゃないですか。でも実際には持てるほどの力はないから、そのギャップでせっかく良いものなのに、ちょっとイメージダウンしてしまうことがあるみたいなんです。

逆に、Jiboは見るからに何もできなさそうなのに、見た目の外観よりもできることが多いロボットだから面白いなあって思いますね。

ー 動きがユニークですよね。

近藤:私のロボットも動きを大事にしているんですけど、ロボットのデザインにおいて「見た目の動きのデザイン」というのは非常に重要だなあと思います。サーボモーターとかで動いているやつってあんまり可愛くないし、機械っぽいなって思ってしまうところがあるので、「なんか違う生物がそこにいる」っていう感じを出せることが大事なんだろうなって思いますね。

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日本生まれの小さなロボットたち

ー その他に気になるロボットってありますか?

近藤:BOCCOっていうユカイ工学さんのロボットも面白いなあって思っています。

BOCCO

インターネットに接続するためのWiFiと、センサと通信するための近接無線の機能を搭載。インターネット経由でスマートフォンと音声メッセージをやりとりできるほか、家庭内のセンサの情報をスマートフォンに通知することが可能。これにより、家族の生活の様子を外出中でも知ることができたり、家族と何気ないメッセージのやりとりを楽しむことができる。

近藤:ロボットっていうと自律制御で感情を持っているというイメージだったんですけど、それというよりは、「据え置き型のスマホ+α」みたいに作っていて、そういうやり方もあるんだなあって思って。それはそれで面白いし、あと見た目も可愛いですよね。

動きの面で面白かったのが、首が子供のオモチャみたいにすごく動くんですよ。もしも動かなかったら、可愛さは少なくなるかなって思います。少ないサーボモーターしか入ってないけど、可愛く見せる工夫がされているなって思います。

あとは、同じくユカイ工学さんの「iDoll」というロボットも気になっています。

iDoll

「音楽をスピーカーで楽しむように、映像をディスプレイで楽しむように、“動き”を楽しむことはできないか」というコンセプトのもと開発されているロボット。ダンスや挨拶から一発ギャグまで、様々な“動き”を音声とともに再生でき、見た目を変えることで様々なキャラクターへの展開も可能。

近藤:小さくて沢山動くっていうものが今あまりないのと、これまで人間型のロボットは自律することを求められてたからすごく難しかったんですけど、そもそも自律することを求めていなかったから、自由度が高く面白くできたんだなって思います。これからのフィギュアは全部動くようになるかもしれないですね(笑)

ー 今、日本のロボット業界でこの人がすごい!という人はいますか?

近藤:人型ロボットキットの「ラピロ」を作っている石渡昌太さんという方は、自分でイチから製作し、キックスターターでも成功して、世界で売ってと、マーケティングまで一貫してやられているのですごいなあと思います。

ラピロ

かわいくて、手ごろな価格の簡単に組み立てられるロボットキット。12個のサーボモータとArduino互換の制御基板が付属され、話題のRaspberry Piも搭載可能。アイデア次第で可能性は無限大。


ー 近藤さんはマーケティングまで自分でやりたいって思いますか?

近藤:チームなので、みんなでやりたいと思っています。世に送り出すことを念頭に置いてやりたいですね。

※【後編】はこちら。
「死ぬロボットを作りたい」女子大生ロボットクリエイター 近藤那央が語るロボットの未来