2016年2月1日、ニューヨーク株式市場の時間外取引でGoogleを傘下に置く米「Alphabet」の時価総額が5540億ドルに達し、米株式市場で時価総額トップの座を守っていた米Appleの5340億ドルを上回りました。

トップに躍り出たAlphabetですが、2月3日の朝には株価が3%下落したのに対し、Appleの株価が横ばいであったことから、再び時価総額トップの座にAppleが返り咲いています。

一時的とはいえ、時価総額でAppleを抜きトップとなったAlphabet。この一連の動きと他のIT企業の動向を見ていきましょう。

予想を上回ったAlphabetの売上高:好調なGoogleの広告事業

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時価総額がAppleを上回った2月1日、Alphabetは第4四半期決算(2015年10月〜12月期の決算報告)を発表しました。アナリストはAlphabetの売上高を207億7000万ドルと予想していたのに対し、実際には213億2900万ドル(前年同期比18%増)に上り、マーケットの予想を上回りました。

Alphabetの売上高の大半を占めているのは、Googleの広告収入です。Alphabetの売上高213億2900万ドルのうち、広告売上高は190億7800万ドルにも及びます。

Googleは、自社で提供しているOSのAndroidが搭載されたスマートフォンだけでなく、iPhoneにも検索エンジンを提供しています。「2014年の時点で、GoogleはAppleに対して年間10億ドルを支払い、iPhoneに検索エンジンを提供している」とブルームバーグは伝えています。

一方、Alphabetで行っている医療関連や無人自動車の事業は35億ドルの営業損失を出しており、Googleの広告事業が好調なこととは対象的な結果となっています。

過去最高を記録するも、予想を下回ったAppleの四半期決算

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2月1日の時価総額が一時的に2位に転落したAppleは、1月26日に2016年度の第1四半期決算(2015年10月〜12月期の決算報告)を発表しています。売上高は759億ドル、純利益は184億ドルで、ともに過去最高を記録しました。

Appleの利益自体は増加したものの、Alphabetのようなアナリストの予想を上回る数字ではありませんでした。マーケットの売上高予想は766億ドルだったため、投資家の期待を下回る結果となったのです。

具体的には、Apple TV、Apple Watch、Beats productsの売り上げが前年同期に比べ、約62%増と大きく伸びた一方、iPadの売り上げは前年に比べて21%減となり、販売台数は前年の2142万台から1612万台と減少しました。iPhoneの売上は1%増にとどまり、販売台数も前年の7446万台に比べ7477万台となり大きな変化はありませんでした。

このような両社の四半期決算が、2月1日の時価総額に影響したとみられますが、2月3日以降の株式市場では、は引き続きAppleが時価総額トップの座を守っています。

その他のIT企業の動向は?

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2月20日時点で、米株式市場で時価総額の現1位はApple、2位がAlphabet、3位がMicrosoftとなっており、時価総額の上位3位をIT企業が独占しています。

第3位となった、米Microsoftはクラウド事業が順調に伸びており、1月28日に発表された第2四半期決算(2015年10月〜12月期の決算報告)の売上高は257億ドルとなり、アナリストの予想(252億6000万ドル)を上回りました。

10位以内のIT企業としては他に、6位には米「Facebook」、9位には米「Amazon」が入っています。

Facebookは、Google同様にモバイル広告の収益が大きく増加したことから、第4四半期決算(2015年10月〜12月期の決算報告)の売上高が58億ドル(予想:54億ドル)となりました。一方で、Amazonの第4四半期決算(2015年10月〜12月期の決算報告)の売上高は、357億5000万ドル(予想:359億8000万ドル)となっています。

アメリカでは、シリコンバレーの景気が悪化するとともに、IPO(新規公開株)の結果が好ましくないことから、IT企業の先行きに悲観的な声が集まっています。こうした中で、AlphabetやApple、Amazonなどに対する市場からの評価は未だに高いままとなっており、スタートアップ企業よりも大企業へ資金が集まっています。

<参考記事>
ブルームバーグ・ニュース