2016年2月10日~11日、イギリスのロンドンで「IoT Tech Expo Europe 2016」が開催されました。

「IoT」は、英語の「Internet of Thing」の頭文字を取った略称です。日本語では「モノのインターネット」と訳されています。今、このIoTという概念に、注目が集まっています。

IoTとは何か?:ビッグデータやクラウドに並ぶ、注目キーワード

そもそも、IoTとは何なのでしょうか?

IoTはテクノロジー業界の専門用語で、様々な形状、形態のモノが、インターネットに繋がっている状態のことです。

身近なIoTの例

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ネットによって接続された家電や機械、そして様々なモノは飛躍的に増えており、私たちの日常生活において存在感を増しています。例えば、東京の「NetLED 株式会社」では、Wi-Fi機能を内蔵したLED 照明システムの販売を2012年から行っています。

パソコンやスマートフォンを通じてオフィス、工場、学校等の照明調度を人の密集度や区画毎に調整することが可能になっており、IoTの典型的な例であるといえます。

また、「Apple Watch」などに代表されるウェアラブル端末(身体や衣服に身に着けることが可能な電子端末)や、ICカード(JR東日本で使用できる共通乗車カードの「Suica」など)もIoTの1つとして捉えられていて、IoTの定義は幅広くなっています。

「IoT Tech Expo Europe 2016」の内容

IoTは近年、ますます大企業や行政機関などから注目を集めており、「IoT Tech Expo Europe 2016」は、100以上の展示と200人以上の登壇者を数え、大盛況に終わりました。

製造業、運輸業、医療業界、エネルギー業界に至るまで様々な企業が出展し、IoTへの関心の高さが伺えました。

日本ではお馴染みとなったヒューマノイドロボット「Pepper」をソフトバンクと共同開発したフランス「アルデバラン・ロボティクス社」も、「IoT Tech Expo Europe 2016」に出展しました。会場にはPepperの姿が確認できましたが、Pepperもクラウドを通じて感情の習得などを行なう機能があり、ネットに繋がったロボットです。

5つのセクションが開催

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「IoT Tech Expo Europe 2016」のスピーチ及びパネルディスカッションは、5つのセクションに分かれて行われました。

まず「スマートシティー」のセクションでは、「デジタル技術の発達が都市生活に与える影響」や、「持続可能な街づくり」、「生活の質の向上」などの問題について議論がなされました。

「コネクトする産業」のセクションでは、インターネットや人工知能の発達によって起きている技術革新を「第4次産業革命」と位置づけ、「IoTが既存の業界に与える影響」や「既存のビジネスモデルに与える影響」などの議題について、プレゼンテーションが行われました。

「コネクトする生活」のセクションでは、スマート家電の消費をはじめ、家庭生活に関連するIoT製品が、IoT市場全体の25%を占めている実態を踏まえて、「IoT製品が溢れる家庭生活の未来」や「変化する家庭生活への消費者の適応」といったポジティブな側面から、「IoT製品を使うことで生じるプライバシー漏洩の懸念」などのネガティブな側面について議論が及びました。

「データとセキュリティー」のセクションでは、ビッグデータを活用したビジネスの可能性と同時に、そのリスクについても議論がなされ、巨大で重要なデータのセキュリティーに関して、多くの見解が飛び交いました。

そして最後に「IoTにおける技術開発」のセクションでは、IoT技術を具体的にどのように開発し、実用化していくかについて踏み込んだ議論が交わされました。

それぞれの内容を見てもわかるように、IoTは今後の私たちの生活や産業全体を変えていく可能性があります。果たして、どのように変えていくのか?注目すると同時に、リスクや産業への影響を十分に検討することが求められています。