アップルは2016年6月の世界開発者会議でAI(人工知能、Artificial Intelligenceの略)を利用した音声アシスタント機能Siriを外部にも開放すると発表しました。これまでSiriが利用できる製品はiPhoneやiPadなどのアップル製品に限られていましたが、今後はアップル以外の製品やサービスでもSiriが利用できるようになります。

Siriを柱としたAI事業に尽力


アップルのティム・クックCEOは、ワシントン・ポスト紙のインタビューで、以下のように語っています。「アップルは、AIを通じて顧客をサポートすることに尽力してきました。Siriをサード・パーティーに開放すると発表したのもその一環です。例えばウーバーやリフトのようなライドシェアリングをアメリカで利用する際は、Siriに話しかけるだけで配車できるようになるかもしれません。アップルはSiriを大きく広げていきます。」

競争激化の音声アシスタント市場で、出遅れていたアップル


アップルがSiriをサード・パーティーに開放した背景には、音声アシスタント機能を取り巻く環境変化があります。
アップルがSiriをiPhoneに導入したのは2011年。当時は、音声アシスタント機能の先駆けでした。
しかし2012年には、Googleがアンドロイドに、音声アシスタント機能「Google Now」を導入。「OK? Google!」のフレーズでおなじみのCMも含め、大きな注目を集めました。

続いて、米Amazonが音声アシスタント内臓スピーカー「エコー」を2014年に発売。エコーの音声アシスタント「アレクサ」は、サード・パーティーに早々と開放され、現在はサムスン製品にも導入されています。
更に、今年の5月、Google「Google Now」を「Google Assistant」に刷新。単発の質問に答えられるだけでなく、前後の会話の文脈を理解しながら応答できる点が注目を集めました。
次々と音声アシスタント機能が登場してくると、「アップルは他社に比べて遅れている」印象が強まっていました。
Siriのサードパーティーへの開放は、アップル社の音声アシスタント機能の発展にどのような変化を与えるのでしょうか?
今後の動向に注目です。

<参考記事>
Siriのサードパーティーへの開放

ワシントン・ポストとのインタビュー

アマゾン エコーとアレクサについて

グーグル・アシスタントについて

アップルの対応の遅れを指摘する声