多くの富裕層が集まる街といえば、我々がイメージするのはドバイですが、ある調査によれば、世界一富裕層が多い国はカタールで、ドバイのあるUAEは12位でした。

▼ 2013年度の富裕世帯/超富裕世帯ランキング世界の富裕国ランキング出典: ボストン・コンサルティング・グループ プレスリリース

今回はアラブ富裕層の現状を知るため、中東一の富裕国「カタール」、そして中東第二位「クウェート」の金持ち事情に迫ります。

国民の約1/7がミリオネア!脅威の国「カタール」

The St. Regis Doha | 120929-3178-jikatuPhoto By Jimmy Baikovicius via Flickr

カタールは、サウジアラビアからちょっと突き出た半島に位置する中東の小国。国土面積は11,427平方キロメートルで、秋田県よりもやや狭いほどです。そんなカタールの一人あたりのGDPは約10万ドルで世界第3位。中東では堂々の第1位。カタールは、世界が羨む超富裕国なのです。

【カタール高校生のお小遣い>>日本人の初任給】カタールの金持ち事情とは?

日本人の大卒初任給は、約20万円。そして、日本人高校生のお小遣いの平均は月5000円。一方、カタールの高校生のお小遣いは最大で50万円。カタールの高校生は、日本人高校生の100倍のお小遣いを毎月もらっている模様。羨ましい。

実際にカタールを訪れた日本人の声。約30万人いる富裕層が秋田県ほどの面積に集中しているのですから、豪邸が立ち並んでいても不思議ではありません。なお、日本の電化製品は人気が高いそう。

国民の約1/7がミリオネアの超富裕国「カタール」。この「1/7」という数値にはあるカラクリがあります。見ていきましょう。

1/7の富裕層 ≒ カタール人

カタールの富裕層は17.5%ですが、富裕層の9割強はカタール国籍の人々によって支えられています。外国人労働者の流入による人口増加で経済が潤い、潤った分はカタール人に還元されるという構造が出来上がっているのです。

この構造を作り上げているのは「カタリゼーション」と呼ばれる国家戦略。政府は「富の集中している石油産業に、自国民を優先的に雇用させる政策」を実施しているのです。

カタリゼーションは有形の利益をもたらしている」と語るのは現地の国有企業。カタール政府は、カタリゼーションによって富の海外流出を防いでいます。それがカタールに富裕層が多い理由です。

石油、加えて天然ガスという豊富な天然資源の恩恵を生かし、カタールは豊かな富を生み出すことに成功しました。そして、富を海外に逃さないために政府が取ったカタリゼーションこそ、カタールが世界一の富裕国になった要因でした。

では、カタールに次ぐ中東の富裕国クウェート。この国はなぜ豊かなのか?クウェートの金持ち事情を見ていきましょう。

国民の大半が国家公務員!クウェートってどんな国?

Kuwait cosmopolis - don't miss the details - zoom inPhoto By Snap via Flickr

イラクとサウジアラビアに挟まれ、ペルシア湾に面する中東のクウェート。四国とほぼ同じ広さの国土に325万人が暮らしています。経済は石油に依存した、いわゆるモノカルチャー経済。

国民の94%が国家公務員又は国営企業に勤めており、石油の力で国民皆が裕福でいられる国、それがクウェートなのです。

金持ち国家クウェート、政府主導で潤う国民たち。

7万発を超える打ち上げで、ギネス記録になったクウェートの花火。かかった費用は、なんと12億円以上。国の予算が潤沢であることを表すイベントですね。

莫大な石油収入を背景にした充実の社会福祉。富裕層の割合こそカタールに及ばないものの、クウェート国民の生活水準は、世界一と呼んでも過言ではありません。

以上のツイートは、クウェート政府の懐事情を表しています。大盤振る舞いを見せる政府。その財源は、どこから来ているのでしょうか?

クウェートを金持ちにした、ペルシア湾の原油。産油国の未来はいかに?

クウェートは中東を代表する産油国。ペルシア湾に面しているため、他国より有利な原油採掘が可能になっています。イラクがクウェートの石油権益を奪うため、湾岸戦争が起こったことからも明らかですね。

クウェートの隣国サウジアラビアは、昨今の原油安を受けて財政悪化に直面しています。同じく、原油安の流れを受け、赤字財政に陥ったクウェート。サウジアラビアのように財政改革を行う可能性大です。

アメリカのシェールガス革命に端を発して、原油安が進んでいる昨今、世界最大級の産油国クウェートは財政危機に陥っています。ただし、明るいニュースも。

おそらく、クウェートは富裕層が最も増える国になるだろう」- オイルマネーを狙い、外資が投入されているクウェート経済。このチャンスを捉え、富を蓄えている国民も多いそうです。また、クウェート国内から海外への積極的な投資が当たり、富裕層の仲間入りを果たしている国民も増えているとか。

クウェートは原油安によるダメージを受けましたが、国民は逞しく、富裕層の数はなお、増加傾向にあるようです

天然資源で一財を築いたアラブ富裕層。次なる一手は?

"Sagadril-1" Oil rig @ Corniche @ Abu DhabiPhoto By Guilhem Vellut via Flickr

石油に天然ガス。アラブの富裕国のカギは、予想通り天然資源にありました。しかし、アメリカのシェールガスの影響などを受け、原油安が進んでいるため、アラブの石油王も、うかうかしていられない状況になりました。

▼ カタールで開発中の 海外富裕層向けビーチ

そんな中、アラブの富裕国が手がけ始めたのはリゾート業。アラブの金持ち諸国は、外国の富裕層にターゲットを定め、高級リゾートの開発に励んでいます。サウジとクウェートの今後の変化に要注目です。

文:Social Likers! by JCTV
出典:flickrPIXTA
参考:
外務省|カタール国
外務省|クウェート国
Wikipedia – カタール
カタール – 医療費も所得税もゼロの理由は……世界一のお金持ち?
「億万長者の人口密度」国別ランキング
クウェートってどんな国?オタク石油王の祖国が潤いまくりな件